神戸大学工学研究科 大学院入試 傾向と対策

投稿者: | 2017 年 5 月 11 日

神戸大学大学院

工学研究科 博士前期課程入学試験

市民工学専攻 専門科目I

【数学】

■傾向

大問3~5問で構成されている。必ず出題される分野は線形代数、微積分である。確率・統計、常微分方程式の問題も、毎年ではないが出題頻度が非常に高いため対策する必要がある。過去にさかのぼれば、物理学との混合問題も出題されているが、数学のレベルとしては標準的な常微分方程式の範囲内である。

■対策

線形代数は行列の固有値および固有ベクトルの導出、対角化、行列式の計算、逆行列の導出がほとんどである。微積分は、高校レベルの定積分の問題から、多変数関数の微積分の問題まで多岐にわたる。多変数関数の微積分については、曲面の極値を求める問題、線積分の計算、重積分により面積を求める問題、などが出題されている。常微分方程式については、1階常微分方程式、および2階常微分方程式の基本的な解法をおさえておけばよい。特に、1階連立微分方程式、全微分形、非斉次2階常微分方程式における特解の作り方、などは頻出である。また上述のように、過去には物理学との混合問題として、質点の運動や放射性元素の半減率に関する問題も出題されている。これらはいずれも1階常微分方程式の基本的な解法により解くことができるので、問題の見かけに惑わされなければ容易に解ける。確率・統計については、それほど深入りする必要はないだろう。ベルヌーイ試行、ポアソン分布やガウス分布の平均・分散の導出などの基本事項を理解しておけばよい。

~コメント~

証明問題はほとんど出題されておらず、計算ができるかどうかが肝心である。計算量もあるので、各分野について計算問題を繰り返し解いて、ミスなく計算スピードを上げていくことが第一である。

山本先生