傾向と対策

■神戸大学法学部 編入試験

論文 法学概論

近年の出題形式としては大問2~3題の論述問題です。

出題範囲はいわゆる法学概論から憲法・民法・刑法まで幅広く問われています。
しかし各分野の細かな知識や解釈を問うているのではなく、しっかりとした理解に基づいた各分野の入門レベルの知識で対応できるものばかりです。

平成21年度の問題では、主として紛争および紛争に伴う法的責任をテーマに受験者の理解を問うものでした。
そこで問われているのはそもそも裁判の対象となりうる「紛争」とは何か、紛争を裁断する「法規範」にはどのようなものがあるのか、紛争により生じる「法的責任」にはどのようなものがあるか等、おおよそ各分野の入門書、もしくは法学入門系のテキストで対応できる内容のものばかりです。

対策としてはまず各自使用している基本書や参考書を用いて、基本的な制度や概念の正確な理解に努めることが大切です。
その際、基本的な概念についてはまず自分で考えてみて、そして理解するという姿勢で取り組むと良いでしょう。

例えば平成21年度の問題においても「紛争」とは何か、一度自分の頭で考えたうえでその概念について理解を得ている者は、容易に解答しえたと思われます。
「法的責任」、「法規範」についても同様のことがいえるでしょう。

論文 一般教養

近年の出題形式としては課題文を提示したうえで各設問(総字数800字)に答えさせるものです。

出題テーマはテレビによる国際報道(平成21年度)、会社は誰のものか(19年度)、障害者問題(18年度)など多岐にわたっています。
設問によっては具体的知識の有無により有利不利が生じるものが若干見受けられますが、普段学生として新聞などを通じて時事問題に関心を持っていれば解答に困難を伴うことはありません。
また一定のテーマにつき、具体的事例を挙げながら自己の見解を論述させる設問が頻出しています。

このような設問は当該テーマに関係する社会的事象を受験者が的確に理解しているかどうか、およびその的確な理解に基づいて自己の見解を論理的に矛盾なく示すことができているかを問うもので、いわゆる受験者の「理解する力」「考える力」を問うています。

このような二つの力、特に「考える力」は容易に身につくものではありません。現代社会に対して広く問題意識を持ち、新聞などを通じてこれらの力を養っていく必要があります。
つまりただ単に知識を新聞から吸収しようとするのではなく、社説などを読む場合にはその社説の主張は何か・その主張の根拠は何か(理解する力)、その社説の見解を踏まえて自分はどう考えるか・そう考える理由は何か(考える力)といった点にまで深く考える癖をつけることが大切です。

なお課題文には設問に解答するうえでのヒントが示されている場合が多いです。
このようなヒントにまず気づくことも必要です。そのためにも課題文を「理解する力」も疎かにできないことは当然でしょう。

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