傾向と対策

■関西大学 文学部 編入試験

英語

長文読解が2題出題されます。

文章の内容や出題形式は年度により様々ですが、英語としてのレベルは大学入試と同程度であり、極めて高度な文法事項や単語が含まれるわけではありません。
ただし、出題される文章はどちらも長めで、1頁から2頁くらいの分量があります。

解答の際には時間配分に注意し、要領よくこなしていくよう注意しましょう。
そのためには、文章全体の主題や要点を、いかに早く、的確に把握出来るか、ということが鍵となります。

普段から、ある程度の長さの英文を、辞書を引いたりせず、段落ごとの繋がりや文脈の把握に重点をおきながら速読し、英文の内容を要約する、といったような訓練をしておくことが有効でしょう。
また、和訳や要約も出題されているので、英語の読解力だけでなく、直訳調の不自然な日本語ではなく、なるべく自然な日本語で表現出来るよう、国語の力も養っておくことが望ましいです。

フランス語

年度によって若干問題が異なりますが、和訳及び文法に関する問題が出題されます。

和訳に関しては十数行程度の文章が出題されることが多いです。
接続法や条件法などを含むような難易度の高い文章は含まれていないので、文法的にはそれほど難しい文章ではありません。
一般的な語彙さえ覚えていれば解答出来るでしょう。

文法に関する問題は、指示に従って書き換えたり空欄を穴埋めしたり形式は様々ですが、人称代名詞、関係代名詞、疑問詞、能動態と受動態の書き換えといったことが頻繁に出題されているので、これらの項目について、用法、活用を正確に覚えておく必要があります。
また、毎年動詞の不定法、法、時制を答えさせる問題が出題されているので、基本的な動詞の活用は接続法や条件法、複合時制も含めて覚えておかなくてはいけません。
文法に関する問題は出題数がやや多いので、時間をかけずに解答出来るように準備しておくことが望ましいです。

ドイツ語

毎年ドイツ語の文章を和訳する問題が出題されます。
分量は年度により異なりますが、10行から20行程度です。

特別複雑な文法事項は出題されないので、基本的な文法事項と基本的な単語を確実に覚えておくことが重要です。
単語に関しては、難しいものには注がついていますが、短い文章で前後の文脈から知らない単語の意味を推測することが難しいため、語彙は出来る限り増やしておくようにしましょう。
なお、和訳だけでなく文法に関する問題や作文が出題されることもあり、こちらは和訳の文章では出題されない文法事項も含まれています。

和訳で出題されないからといって疎かにすることなく、接続法も含めて初級の文法は身につけておく必要があります。
間接話法や非現実の仮定など、あまり触れる機会のない項目には特に注意しましょう。

フランス文学

年度により出題形式は多少異なりますが、基本的には仏文和訳とフランス文学史に関する問題が出題されます。

和訳に関しては数行程度のフランス語の文章が出題されますが、特別難しい文法事項は含まれず内容も難解なものではありません。

例えば、動詞の活用に関して言えば、現在形、未来形、複合過去、半過去を覚えておけば十分でしょう。
その他、関係代名詞、人称代名詞、中性代名詞の用法、基本的な前置詞、接続詞が分かっていればほとんど問題なく解けると思います。

文学史については、代表的な作家とその作品名が問われます。
コルネイユ、モリエール、ラシーヌなどの古典から、カミュ、プルーストなど現代まで、著名な作家と代表的な作品名を一通り覚えておきましょう。

基本的な問題ばかりで難易度は低いので、確実に点を取りたいところです。
これらのほかに文法に関する問題などが出題されることもありますが、難しい問題ではなく和訳や外国語科目のフランス語が出来るのであれば解答出来るはずなので、失点することのないようフランス語の綴りを正確に書けるようにしておきましょう。

ドイツ文学

年度により多少の異なりますが、ドイツ語学、ドイツ文学、ドイツ史、ドイツ文化などに関する論述とドイツ文学専修で学びたいことが問われます。
従って、ドイツ語の力が試されるわけではなく、外国語科目のドイツ語とは違う勉強方法が求められます。

前者については、ドイツについて普段から関心を持ち文学や語学だけに限らず、ドイツに関する事柄全般にわたって学ぶよう努めることが望ましいです。
特に、ルターの宗教改革や19世紀におけるドイツの統一といったドイツ史の重大事件やゲーテ、シラーなどの文学史上の重要事項、現代ドイツの諸制度などについて論述できるよう訓練しておくのが良いでしょう。

後者に関しては、自分が入学後何をしたいのか考えておかなくてはいけません。
可能ならば、卒論でどのようなテーマを扱いたいのかある程度考えをまとめ、それについてなぜそのテーマを扱いたいのか、そのテーマに関してこれまでどのような研究がなされてきたのか、自分がどのようなスタンスでそのテーマを扱っていくつもりなのか、そのテーマを学ぶことにどのような意味があるのか、といったことを客観的、論理的に論述できるようにしておくことが望ましいです。

中国語

年度によって出題形式が若干異なりますが、和訳、作文、文法問題、中国語による自己紹介が中心です。

和訳の文章は簡単なものなので、基本的な文法と語彙を理解していれば特に問題はないでしょう。
ただ、訳だけでなく、漢字のピンインを尋ねる問題や逆にピンインを漢字に直す問題などがあわせて出題されるので、基本的な漢字についてはピンインも正確に覚えておきましょう。

作文は基本的な構文を用いて解答する課題が多く出題されるので、重要構文は確実に押さえておかなくてはいけません。
また、重要な構文は文法問題でも出題されるので、その対策としても必要です。
さらに、文法問題では補語などのニュアンスの違いがしばしば出題されているので、補語、否定辞の使い分けも正確に把握しておきましょう。

自己紹介は、ある程度形式が決まっているので、事前に十分準備しておくことが大切です。
自己紹介では、あわせて中国との関わりや編入後勉強したいことなどにも触れるよう指示されることが多いので、それも含めて用意しておくようにしましょう。

東洋史専門

問題は2問で、論述と語句説明が出題されます。

論述は自分の研究したいテーマについて具体的に述べさせます。
正答のある課題ではありませんが、自分が編入後どのような時代・地域のどのような事柄について研究したいのか、具体的に考えをまとめておく必要があります。
そして可能ならば、なぜそのテーマを研究したいのか、過去の研究史などを踏まえたうえで、学術的重要性を論理的に示すことが出来るようにしておきましょう。

語句説明は5~6問出題され、中国史と西アジア史からそれぞれ2問あるいは3問出題されることが多いです。
ただし、南アジアや東南アジアに関する問題が出題されることもあります。
中国史に関しては基本的な項目が出題されることが多いため、高校世界史で出てくる重要な事項について説明出来るように準備しておきましょう。

内容は、高校世界史の用語集から大学教養課程の教科書レベルの知識で十分です。
西アジア史に関しては、過去にはイスラム以前の事項が出題されたこともありましたが、ここ数年はイスラム史に関する出題に限られています。
高校世界史よりも高度なレベルが求められる問題が多く、イスラム史に関する概説書などで理解を深めておく必要があります。
特に、制度や文化など、継続的に存在していた事柄について問われることが多いので、それらの歴史的変遷を記述出来るようにしておくことが大切でしょう。

西洋史専門

毎年語句説明が4題出題されます。
内容は、古代史、中世史、近代史、現代史から1題ずつで、それぞれの時代の重要項目について満遍なく勉強しておく必要があります。

出題範囲が広い代わりに、あまり専門的な事項は出題されないので、高校世界史で出てきた重要な語句について論述出来るように準備しておけばよいでしょう。

内容は、大学教養課程の教科書程度の、高校世界史の用語集よりやや詳しい説明が出来るようにしておきましょう。
解答の際には、単にその事項の意味だけでなく、歴史的経過や歴史的意義などにも触れるように心がけます。
なお、古代史はギリシア・ローマだけでなく、古代オリエントに関する課題が出題される場合もあるので、古代オリエント史まで含めて勉強しておかなくてはいけません。

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