傾向と対策

■京都府立大学 福祉社会学部 編入試験

英語

京都府立大学福祉社会学部編入学試験の英語の問題は、平成16年度、17年度ともに全訳問題です。
英文を読み解く力に加えて、日本語を適切に運用する能力や専門知識を問われる問題といえます。

平成16年度は"American Democracy"というタイトルのついたB.Russellの文章で、アメリカとイギリスの民主主義の歴史を軸に民主主義全体について論じたものです。
京都府立大学の編入試験でも他大学と同様、「堅い論説」が日本語訳の題材に選ばれることが多いようですが、この年度もその傾向で出題されています。
この長文を全訳するのはかなり骨の折れる作業です。
普段からこういった論説の読解に慣れていること、そしてある程度の長さの英文を一定の時間内に訳すという作業に慣れていることの二点が必須となります。

平成17年度は日本の出生率に関する読売新聞の社説が題材となっています。
平成16年度と比較して大幅な変化は見られず、前年度と同様「堅い論説」の全訳が出題されています。

過去2年間から言えることは、京都府立大学編入試験の英語の出題傾向は同じであり、そして全訳が出題されるためにそれ相応の対策が必要であるということです。

さて、では全訳の対策は何をすればよいのか。

  1. まず第一に要求されるのは「読解力」です。
    英文が何を言わんとしているのか、文脈の流れをしっかり捉えることができないと、まず日本語訳はできないでしょう。
  2. 第二に、「語彙力」です。
    英語を日本語に変換するという作業ですから、単語の意味から分からなければ話になりません。
    ですから単語を知っているということは訳出においては必要最低限のこととなります。
  3. 第三に、「日本語の運用能力」ということが挙げられます。
    結局は日本語を用いて訳すわけですから、その日本語が的を得たもので、自然なものであるためには国語力が必要となってきます。

上記のいくつかの力は、一週間やそこらで身につくものではありません。
全訳はあくまで地道に、少しずつ慣れていくしか方法は無いように思います。
ですから付け焼刃ではない本物の「言語力」をマスターすることが不可欠であるし、同大学もそれを身につけた学生を求めているのです。

小論文

京都府立大学 福祉社会学部 編入学試験の小論文では、抽象的な考えを問われるものと、語句についての知識を問われるものとがあります。

平成16年度、17年度ともに、前者は問題1で後者は問題2で各々出題されています。

■問題1(傾向と対策)

ここでは、キーワードや短文が示され、解答の幅が広い抽象的な問題が出題されています。
とはいっても、そこで示されているものは現代社会と通じるものがあり、対策の余地は十分にあります。

まずは知識として、新聞から現在日本で起こっていることについての幅広い情報を収集しておきましょう。
抽象的な問題とはいえ、事実に基づく根拠を述べ、地に足のついた論述をすることが望まれます。

論理展開も「抽象→具体」を意識し、考えを明確にした上で、具体例などで自らの見解を補っていくということが必要です。

■問題2(傾向と対策)

この問では、12のキーワードの中から5つを選び、それについてある程度詳しく説明することが問われています。

選択形式とはいえ、知識で答案の成否が決まる問題です。
普段から意識して日常で得た情報を整理しておきましょう。

学科に因んだ福祉についての基本的な用語はもちろん、そのキーワードは教育や国際、経済、法学に至り、普段のテレビや新聞から受動的に情報を得ているだけでは、きちんとした解答は難しいと考えられます。
『日本の論点』などの本で上記の分野の体系的な知識を収集し、ノートなどに整理することをおすすめします。

いずれにせよ、小論文は自分でまず書いてみることから始まります。
過去問にはできる限り多く当たっていきましょう。

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