傾向と対策

■神戸大学 文学部東洋史学専修 3年次編入試験

全体の傾向

毎回2題出題され、出題形式は1題目が論述、2題目が語句説明となっている。近年では論述が60点、語句説明が40点という配点になっている。全体的に難易度はそれほど高くない。

この数年の論述の問題は、「アジア史の中であなたが研究の対象としたい歴史事象をとりあげ、具体的に論じなさい」(24年度)、「あなたが研究しようとしているアジア史上の問題について、歴史学の観点から、できる限り詳しく説明しなさい」(26年度)など、自分の研究したい事柄について説明させる問題が出題される傾向にある。特別に対策が必要な問題ではないと思われるが、編入後、どのようなテーマについて研究していきたいのか、自分なりに整理し、可能ならばそのテーマに関する学界での通説や基本的な研究について勉強しておくことが望ましい。

語句説明に関しては、毎回5題出題され、中国関係と中央アジア・西アジア関係の項目がそれぞれ2,3題ずつ出題される傾向にある。過去に出題されている項目は、ほとんどが高校の世界史の教科書でも触れられているような、基本的な項目ばかりなので、世界史の用語集や東洋史の事典などの重要な項目を頭に入れておけば十分対応できるであろう。

中国関係の項目では、漢代以前に関する項目と近現代に関する項目が少なくとも1題ずつ出題されることが多い。近現代の項目は、文化大革命やホンタイジなど例外はあるものの、辛亥革命、二十一か条要求、五四運動、西安事件など、20世紀前半の項目が頻繁に出題されているので、清末から日中戦争までの期間の重要な歴史的事件を中心に説明できるようにしておく必要がある。漢代以前に関する項目では、焚書坑儒など例外はあるが、宦官、九品中正(九品官人法)、易経など、歴史的事件より制度や文化に関する項目が多く出題される傾向にあるので、それらの項目を重点的に押さえておきたい。なお、その他の時代の項目も時々出題されているので重要な歴史的事件や人名については説明できるようにしておくことが望ましい。

中央アジア・西アジア関連の項目は、オスマン帝国、ムガール帝国、突厥といった国や民族に関する項目から、ウラマー、カリフなどの制度、シーア派、シク教などの宗教、と様々な項目が出題されている。これらの他に、東インド会社が複数回出題されており、過去にはウィーン包囲、ボロブドゥール、ダライラマといった項目も出題されているので、範囲をあまり絞り込まず、広く勉強しておくのが望ましい。

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