当ゼミナール生徒にも人気の「鳴門教育大学大学院」の英語の傾向と対策について
●試験形式について
比較的長い英文(8~10段落ほど)と、その英文に関する質問が3~4問出題される。内容と長文の量から考えた場合、読解自体、難解すぎることはない。
●試験傾向について
もちろんのことだが、英文内容は心理臨床全般を対象とした幅広い、また具体的な専門知識に関する内容となっている。読解での問題は、いかに質問に対する必要十分な回答を行うかである。その視点から考えた場合、多くの英語試験の傾向は、大きく2分される。1つには、出題された英文を十分に理解しているかを問われる場合(質問に対する回答は、本文のみの把握により可能)と、2つ目に、英文の十分な理解と同時に、本文で扱われている内容以外の専門知識を要求される場合とがある。当大学院試験は、この両者が含まれる。本文のみの把握による問題に関しては、文字通り、回答は本文中にあることになるが、ただし、ピンポイントに回答が反映されている場合と、内容を正確に把握し要約する力が要求される場合とがある。また、本文以外の知識を要求される問題に関しては、たとえば、全般的にAutism Spectrum Disorder(ASD)を説明する概説となる英文から、Asperger syndromeについて説明しなさい、などの質問がなされている。この場合だとASDに属するAsperger syndromeの説明には、本文からの抜粋とともにAsperger syndrome特有の問題を含む必要があると思われる。
以上のようなことから、受験には、十分な専門知識に裏打ちされた英語能力が必要となるであろう。
●試験対策について
先にも述べたが、英語試験の前提として、心理臨床全般に関わる幅広い知識が必要である。知識が不十分な者にとっては、当試験の英文量は長く、また難解に感じるであろう。このことは、大学院受験者にとっては当然のことであるが、まずはこのことを直視することが重要である。よって当然のことながら、強化順は専門試験対策→英語試験対策となる。次に、内容的に不十分な点があっても、揺るがない英文構造の把握力がある方が良い。英文読解における早道はない。受験までに多くの英文に触れることが第一であろうし、その積み重ねをもって受験に挑むべきである。
