編入や大学院進学を目指している方にとって志望理由書などを書く機会は多いことでしょう。しかしながら、語学や専門の対策を重視して志望理由書などまで手がまわらない、あるいは提出ぎりぎりになって書き始める、という方もいるかもしれません。これは要注意!というのも、志望理由書は編入や大学院入学のために必須というだけでなく、自分の人生を見つめなおすチャンスでもあり、決して手を抜けないものだからです。
志望理由書を書くにあたって重要なことは、まず余裕をもって準備し始めるということです。自分で一通り書いたら第三者に添削してもらって書き直す、そしてまたみてもらうというプロセスを経て納得がいくものに仕上げていきましょう。このような作業を行おうとすると――量にもよりますが――数か月はかかります。そのために早めの準備をしておいた方がいいというわけです。
もう一つ早めにしておいてほしいのが、志望する大学・大学院の調査です。ホンネとしては偏差値が高いから、就職に有利だから、という理由かもしれませんが、それでは「他の大学・大学院ではなく、なぜ志望する大学・大学院を選んだのか」という問いに答えられません。この問いに明確に答えるために志望大学・大学院の特色などについてしっかり調べておきましょう。具体的にすることとしては、まずは、資料を取り寄せたり、ホームページをみたりして、教育の特色やアドミッション・ポリシーなどを読んでおきます。次に、同じように他の大学の資料を取り寄せたり、ホームページをみたりしてみてください。志望大学・大学院でなければならない理由をみつけるのは、他と比較することが一番有効だからです。色々と調査するなかで浮かびあがった疑問点などはオープンキャンパスなどを利用して直接教えてもらった方がいいでしょう。オープンキャンパスも複数の大学に参加して比較してみるのがおすすめです。このように志望理由書を書くための前段階の作業に目を向けてほしいと思います。
熊倉先生