編入学傾向と対策〈日本史専攻〉
【日本史編】
過去三年間に出題された問題を参照すると、以下のような傾向を指摘することができる。
傾向
・ある時代の概要を文章で書かせる形の出題がある。たとえば「経済」「社会」などといった枠である。キーワードをあらかじめ指定されている場合と、そうでない場合がある。
・特定の用語の意味を問う出題もある。あらかじめ語句を示している場合と、史料内に登場する用語について問う場合がある。
・史料を読解する形の出題がある。史料内の語句がどのような歴史的事件と関係しているかを問う場合や、関連する歴史事象について文章を書かせる場合がある。
→古代から近代まで、時代はまんべんなく出題される。
→全体として「経済」に関わる問いが目立つ傾向にある。
→政治的事件に関する直接的な問いや、文化(宗教・文学・風俗等)に関する問いは少ないか、出題されない。
→出題形式が必ずしも一定しておらず、史料読解の問題が出題されない年もあった。
対策
・高校レベルの日本史の知識については、各時代を問わず一定程度習得している必要がある。政治的事件よりも、経済のしくみや社会の枠組みについて概略を理解しておくこと。経済については、それぞれの時代の税制のあり方や主要な産業について、少なくとも教科書レベルで確認しておくこと。社会の枠組みについては、土地制度や法制度といったことについて、同じく教科書レベルで確認しておくこと。
・語句説明の問題については、高校日本史の用語集に目を通して備えておくこと。とくに、経済や社会制度に関する語句については、重点的に学習しておくとよい。
・史料問題は漢文の知識がないと対応するのは難しい。少なくとも歴史的仮名遣いを用いた読み下し文を読解できるようにしておくこと。できれば、返り点が入っている文章を読み下せることが望ましい。
白川先生