語学の学習で自覚しておく必要のあることのひとつに、語学は忘れやすいということがあります。英語ももちろんそうです。帰国子女の学生の中には英会話学校に通う人もいます。使っていないと忘れてしまうからです。これは読解についても言えることです。日常的に英文に触れていないと読解力は維持できません。これは単語や熟語について大いに言えることですがそれだけではありません。英文読解には論理的思考も必要ですが、文章を読むときの勘の働きが重要です。これは感覚的なものです。英文を正確に読んでいるとき、普通、これを意識することはありませんが、文章をスムーズに理解しているとき、これが無意識のうちに働いています。でも英文を久しぶりに読むという場合、これはなかなか働きません。これは普段から英文に接していないと鈍ります。語学の学習では、例えば、一週間のうち一日がんばって七時間やるよりも、一時間づつ毎日やるほうがはるかに効果的で楽で身につきます。毎日は無理であるとしても週に三日から四日はやりましょう。
中沢先生