傾向
長年にわたって、基本的にはまとまった英語の文章が提示され、それを全訳させる問題が出題されていた。最近は英文の量も増えてきている。ただし、注意すべきこととしては、2015年度には全訳ではなく、下線部を和訳させる問題が出題された。この変化が新しい傾向として定着するかどうかに関しては、今後の動向に注目する必要がある。
英文は主に法学・政治学の本から出題されており、過去にはイギリスの高級紙であるタイムズから出題されたこともある。いずれにせよ、読解するためには、語彙や文法といった語学面での知識のみならず、ある程度の専門知識も要求される。英字新聞を読みこなせるぐらいの英語力は必要であり、比較的レヴェルの高い試験であると言えよう。
対策
まずは語彙である。専門的な本から出題されることが多いため、専門用語はもちろん、論文に使われるような高度な語彙にも慣れておく必要がある。大学院試験用の単語帳で語彙力を増強しておくのが望ましい。特に重要なのはイディオムの知識である。その他、英字新聞などを基にした単語帳も有効であろう。
出題に関しては、全訳にせよ下線部の和訳にせよ、時間内に一定量の英文を日本語文に翻訳する能力が求められている。まずは普段から一定量の英文を読んで英文に慣れておく必要がある。特に、複雑な構文を瞬時に見抜くことができるように普段から鍛錬しておこう。次に、和訳の訓練が必要である。複雑な構文の英文を平易な日本語に訳すことができるように、普段から練習しておこう。授業などを通して先生に訳文を添削してもらうと、なおよいであろう。
渡部先生