【傾向と対策】神戸大学農学部 応用生命科学コース 編入学

投稿者: | 2023 年 1 月 6 日

神戸大学農学部生命機能科学科・応用生命化学コースは、一般的にバイオテクノロジーと呼ばれる領域の学問を取り扱うコースとなっています。具体的には、8つの分野(神戸大学大学院農学研究科・農学部HPより引用:生物化学、食品・栄養化学、天然有機分子化学、植物機能化学、動物資源利用化学、微生物機能化学、微生物資源化学、生物機能開発化学)において、主に動物、植物、微生物ならびに、これに関連する有用な物質を対象としたミクロスケールでの研究を展開しています。そのため、本コースへの編入学試験突破においては、バイオテクノロジーを学ぶ上で肝心となる化学、そして生物学の対策が極めて肝心となります。以下、編入学試験における出題事例を基に、出題傾向を解説していきます。

神戸大学農学部生命機能科学科・応用生命化学コースの編入試験は、総合問題(100点換算)、英語(TOEFL-ITP、100点換算)、そして口頭試問(200点換算)の総合評価によって実施されています。今回は化学や生物学の専門的な知識が問われる「総合問題」について解説します。

総合問題は、大問3題を1時間半で解くペーパーテスト形式の問題です。過去5年間の出題例によると、化学と生物学に関する問題が必ず1題ずつ用意されており、残り1題が年度によって異なる自由な出題形式となっている様です。自由な出題形式となっている部分については、長文における語句穴埋め形式での出題であることもあれば、血液型や代謝、植物生理に関する英長文読解を必須とした小論文形式での出題(H31年度)や新型コロナウイルスに関連する長文を用いた出題(R3年度)など、年によって大きく傾向が異なります。

化学や生物学に関する大問では、高校履修範囲だけではなく、共に理系学部の大学1、2年次に相当する知識が要求されます。例えば、化学においてはIUPAC法に基づく化合物の命名や立体配置異性の区別など、大学で学ぶ有機化学の知識が欠かせません。生物学においても、PCR法への理解やモル吸光係数の算出など、多岐にわたる分野から学力が総合的に問われています。このことから、対策としては現在在籍する大学で全学向け(低学年向け)に開講されている以下のような名称の科目を履修しつつ、過去問演習と合わせて理解を深めていくといったことが挙げられます。

化学(例:有機化学、生物有機化学、基礎化学、物理化学等)

生物学(例:生物化学、分析科学、細胞生物学、微生物学等)

編入試験は、いわば受験生の学力が在学生レベルに達しているかを測る役割も兼ねていることから、基本的にはその大学の学力レベルに合わせた難易度で作成されています。即ち、学部の偏差値と比例する傾向があります。言わずもがな、神戸大学農学部生命機能科学科・応用生命化学コースはハイレベルな学部学科であるため、その分高い水準が要求されるという想定をしておくのが良いでしょう。

編入試験における出題内容や難易度は、志望大学公式のシラバスなどから講義や使用教科書の情報を得ることで、ある程度予測することが可能です。全国各地の大学の過去問データベースを保有する当ゼミナールでは、生徒との相談の下、神戸大学農学部生命機能科学科応用生命化学コースの対策に効果的な演習問題を講師より提供させて頂きます。また、講師陣を面接官に見立てた本番さながらの面接指導を通じ、口述試験を見据えた対策も行うことが可能です。