今とは違う新たな道を歩むことができる… それが編入学試験です。
大学編入学とは、短大・大学・専門学校生・工業高等専門学校卒業(見込)者や大学在学者・社会人が、大学の3年次または2年次に入学する制度のことです。
入試の種別としては主に以下のようなものがあります。
また、他大学でなくても同大学で学部、あるいは学科だけを変更するもの(転部、転学科)、また通信部や夜間部から昼間部に変更するもの(転籍)などもあります。
編入の目的は大学でさらに専門的な勉強をしたい、今とは異なる分野が学びたい、自分の学歴を高めたい、再び勉強を始めたいなどが多く見受けられます。
短大生が勉強を続けたくて4年制大学へ、今とは異なる学部へ移りたい4大生が他大学の他学部へ、現在社会人として働いている人がもう一度大学へ。
このように、編入学とは今とは違う新たな道へ進むことができる制度です。
大学編入学試験は一般の大学入試とは様々な点で異なっています。
受験時期、募集の有無、募集人数、受験科目etc…。
また、偏差値といった指標になる数字も明確にはありません(大学入試の偏差値がある程度反映されているので、参考にすると良いと思います)。
大学編入学試験の内容は大学・学部・学科によって大きく変わってきます。
自分が何を学びたいのかを自分で分析し、勉強に無駄がでないようにしましょう。
受験経験者の話を聞くことも、編入学を目指す上でよい参考になると思います。中央ゼミナールでは、合格者の体験談を聞くこともできます。
一般編入学の受験シーズンは、理系で5月~7月、文系では9月~12月が主流です。
また、文系では2月~3月に二次募集を行なう大学が多数あります。
二次募集は毎年行なうところと、定員に満たない年にだけ行なうところなどがありますので、各大学のホームページなどでチェックしてみて下さい。
国公立大学は私立大学よりも早く試験を行なう傾向にあります。
すなわち、試験日程は大学・学部・学科によって異なってきます。
同じ大学であっても文学部と理学部では違う日に行なわれますし、また年度によっても試験日が変わってくることがありますので注意して下さい。
一般編入学の実施パターンはおおむね以下のように分類されます。
内部編入学については一般編入学試験の手前、夏から秋頃に行なわれることが多いです。
一般編入学の受験生と一緒に面接などを行う大学もあります。
二次募集についてですが、大学・学部・学科・年度によって行なうところもあれば、行なわないところもあります。
定員を多く設定している大学の中には、年に1回だけでは定員に満たないので、二次試験を実施するという傾向にあります。
場合によっては年に3回目の募集を行なう大学もありますので、チェックしてみてください。
以上のことからもわかるように、編入学試験日程、実施パターンは様々です。
受験を考えている大学がいつ試験を実施するのか、大学に直接たずねるかあるいは募集要項を取り寄せて確認しておきましょう。突然今年度から変更ということもありますので、できるだけ早めに問い合わせてみましょう。
まだ、詳しいことが決定していない場合でも、いつ頃決定するかや、いつ頃募集要項を配布するかなど丁寧に教えてもらえます。
情報収集が遅れてしまうと、勉強が間に合わないということにもなりかねません。
受験日がばらばらですので、第一志望校を受ける前に、練習がてら何校か受けておこうと考える人もいるでしょう。
その場合、試験の傾向が同じ大学を受けることをお勧めします。
中央ゼミナールでは、編入学日程を公開していますので、参考にしてみてください。
受験資格には主に以下のようなものがあります。
※印は2年次編入学においてのみ。
修得単位数は大学・学部によって様々。
上記の資格の中から、各大学・学部によってこの場合は認める、というものがあります。
編入学実施大学が、全ての受験資格者を受け入れているわけではないのです。
(一部の国立大学工学部では、一般編入学でも工業高等専門学校生に限って募集しているところがあります。)
また、内部編入学のみ可という大学もありますので、個別に受験資格を確認するようにしましょう。
卒業見込みや修得見込みで受験し、合格した場合でも、単位が足りずに条件を満たせなかったときには入学許可がおりないので注意して下さい。
また、推薦制度で入学した人、奨学金を利用している人や在籍している大学によっては編入学試験の受験許可が出ない場合もありますので、考えている人はあらかじめ大学に確認を取っておきましょう。
社会人編入学の場合、出願資格の項に年齢、実務経験年数などが加わってきますが、やはり大学によって様々なので調べておいて下さい。
募集定員の数もまた大学・学部・学科により様々です。
欠員補充といった形で編入学試験を実施しているところでは、毎年欠員数前後の募集となります。
しかし、募集定員数だけ合格者を出すかといえばそうではありません。
受験者数が定員割れしていたとしても合格ラインに満たない人は不合格となりますし、合格ラインを超えていた人が多ければ定員数以上に合格者を出す場合もあります。
合格ラインを重視するか、定員数を重視するかは大学により異なります。
過去の編入学試験における受験者数・合格者数のデータを調べてみましょう。
どちらを重視するのかが分かるだけではなく、競争率が低いのか高いのかも分かります。
しかし大学側がどちらを重視するにせよ、筆記試験、面接・口述試験共に良い結果が残せたのであれば、高得点の人が大半でない限りは合格の可能性は高いと思います。
まず、在籍校の単位が試験の合否に及ぼす影響についてですが、多くの場合はあまり大きくありません。
合否は当日の試験の成績によってほぼ決定します。
単位取得状況は、試験で合格ラインぎりぎりだったときや、得点率がほぼ同じだった人の中から誰を合格とするか、という時に関与してきます。
また、面接時の質問材料として用いられることもあります。
しかし、単位取得状況によって勉強に対する心意気というものが見えてくるということもまた事実です。
編入学試験で大学側は、勉学に対して熱意を持って取り組み、現在いる在学生の良い刺激となるような学生を欲しています。
それなのに在籍校の成績状況がよくないと、編入学試験のために勉強しているのであって、目的意識を持って学問に取り組んでいない、と思われてしまいます。
するとやはり大学側はきちんと単位を取得している学生を欲しがるのです。
以上のことを踏まえて、単位数も一つの判断基準になるのだということも覚えておいて下さい。
また、編入学に筆記試験が課されず面接のみといった大学や、推薦編入学や内部編入学では取得単位が重視されるので気をつけて下さい。
次に単位認定についてですが、これもまた大学によって様々です。
一般的に、一般教養科目の単位は認められることが多く、専門科目については学部によって認められるものもあれば認められないものもあるといった状況です。
一般教養科目は各大学で共通しているものが多く、そのため単位として認定され易いのですが、専門科目は学部によってはもちろん、同じ学部であっても大学により異なりがあるために認定されにくいのです。
大学によっては、履修科目と講義名が一致していれば認定するところや、講義名だけではなくて講義内容が似ていれば認定するというところもあります。
何の単位でも取得しておけばいいというものではありません。
まずは一般教養科目、特に語学から履修しておきましょう。
いずれにしても、取得している単位が認められないものもある分、在学生よりも大変になることは心に留めておいて下さい。