大阪市立大学 文学部 言語文化学科 3年次 編入試験 傾向と対策

投稿者: | 2016 年 5 月 27 日

【編入学 小論文】 

出題形式
A4で4ページ前後の課題文が与えられる。テーマは現代社会における視覚情報、聴覚情報の優位性(H26)、生者と死者の関係(H25)、現代社会における知や情報のありかた(H24)。特に専門的な知識を要するものではないが、哲学、宗教学、美学など人文社会科学全般の幅広い領域から出題されている。また、詩人や文学者の文章が出題されることがしばしばある。
設問は10年以上にわたって2題で安定している。問一は本文の趣旨を要約する問題である(300字程度)。問二は本文のテーマに関してあなた自身はどう考えるかという問題である(800字程度)。

試験対策
課題文は人文社会科学の様々な分野から出題されるため、日頃から新書になじんでいるとよいだろう。また、現代社会で問題になっている事象について関心を持っておくこと。これまで出題された文章との関連では、人間中心主義や情報過多、過剰な効率主義などが問題になっている。
問一では課題文全体の要約が求められている。5000~6000字の文章の中でキーワードや主要な論点を的確に見出す力をつけておきたい。それができていることを前提に、問二では自分自身の見解を論じていくことになる。課題文の要約を抜きに800字を論じるためには、書き始める前に構想メモを作り、文章の流れを整理しておくことが必要である。

形式、内容ともに小論文の問題としては標準的な問題である。大学入試の小論文にあたると、練習のための素材は多くあるだろう。また、小論文という科目の性質上、書いた答案を他者に見てコメントをもらい、修正するという作業をすることを強く勧める。

増井先生